edubase Cloud でできること
edubase Cloudは、IT教育の様々なシーンでご活用いただけます。
以下はその例です。
- 講義での利用
構築・検証済みのIT環境をアーカイブからオンデマンドで複製し、配備することで同時にいくつもの教育環境を作ることができます。また、講義ごとの個別環境を準備しておけば、授業内容にあった環境を迅速に構築できます。 - 演習での利用
ほかの利用者への影響を心配せずに、クラウド基盤の改変も含めた実践的な演習を行うことができます。また、自分専用のクラウド内に配備してライブ でIT実験を行いその途中結果を保存することも簡 単です。 - PBL(Project Based Leraning)での利用
プロジェクトで利用するIT環境をメンバー同士で共有することによって、分散協調型の学習ができます。プロジェクト終了後はその成果をアーカイブに保存したり、必要に応じて外部クラウドサービスと連携することもできます。
edubase Cloud の利用例(ビデオ)
edubase Cloud を実際に使って開発したサンプルアプリケーションを紹介します。
Hadoopを使った分散処理アプリケーション
Hadoopは、分散処理フレームワーク Map/Reduce などを実装したもので、処理を
Map フェーズ、Reduce フェーズの2つに分割することで、それぞれを並列に処理
できるようにします。この Hadoop を使って、大量の入力画像から顔領域を解析・集計する「顔認識処理」と画像の解像度を指定されたサイズに変換する「解像度変換処理」を行う画像処理アプリケーションを作成しました。画像処理にはOpenCVライブラリを用いており、 Hadoop クラスタ内の仮想マシンの状態監視には Ganglia を用いています。
また、Hadoop の提供する各種機能は Hadoop 管理ユーザインターフェースを通じてアクセスします。利用者は Hadoop の Map/Reduce アプリケーション記述ルールに従いアプリケーションを記述し、Web ブラウザから解析対象のデータの場所の指定を行い、アプリケーションを実行します。アプリケーションの実行状況(タスクの実行数、タスクの達成率など)も Web ブラウザ上で確認できます。
DiVinE Clusterを用いた大規模モデル検査アプリケーション
モデル検査とは、対象システムを有向状態遷移グラフとして表現し、システムに要求される性質を満たしているかをグラフ探索のアルゴリズムを利用して検査する手法です。コンピュータ上でモデル検査を行う場合、メモリや時間を大量に消費して検査できないことがよくあります(状態爆発問題と呼ばれます)。
分散モデル検査は、状態爆発問題に対する 1つの解として、研究・開発が進められています。大規模モデル検査アプリケーションは、オープンソースソフトウェア DiVinE Clusterを用いて、複数の仮想マシンからなる分散環境下でモデル検査を実施します。DiVinE Clusterは、チェコの Masaryk University の ParaDiSe Labs にて、分散検査アルゴリズムを容易に実装するために MPI ライブラリ上に開発されました。状態空間の生成やストレージ、分散環境における通信関数などをライブラリとして提供しており、分散並列LTLモデル検査アルゴリズムも実装しています。
大規模モデル検査アプリケーションは DiVineE Cluster のクラスタサイズを指定するだけで、自動的にモデル検証クラスタを構成し、指定されたモデル検証を実行し、結果をレポートします。また、検証時に仮想マシンのリソース(CPU、メモリ使用状況、ネットワーク利用状況など)をモニタリングできます。
仮想計算機システム変換アプリケーション
仮想計算機システム変換アプリケーションとは、 edubase Cloudと商用クラウド(ここではAWSとします)との間で仮想マシンイメージを相互変換するためのアプリケーションです。edubase Cloud では基盤も含めていろいろな設定のもとでさまざまな実験を行うことができますが、一方で起動可能な仮想マシンの台数に制限があります。商用クラウドでは大規模な利用ができますが、環境の制限やコストの問題から実験環境として利用することが難しい場合があります。仮想計算機システム変換アプリケーションは、 edubase Cloud と商用クラウド間の差異(たとえば、認証方式の違い)を吸収して、仮想マシンイメージを自動的に相互変換する機能を提供します。

